秋が深まってまいりました
北海道からは初雪の便りが届き
クリスマスケーキや年賀状の話が聞こえ始めました
そろそろ来年に向けての時期ですね!

平成30年7月、西日本豪雨が発生しました。
とんでもない量の雨に言葉を失いましたが
私達は前進する歩を止めることはありませんでした。

先日、豪雨災害に合われました方のリフォームが完成しました。
私にとっては初めての被災住宅の工事、
その方のために出来ることを建築士の職責として
一人の人間として精一杯の力で頑張ろうと思いました。

工事が進むにつれて
やはり思わぬことが発生していきました。

キッチンや洗面化粧台が浸水したことで
木部にカビが発生したり膨れていたり
健康被害が後に発生するので使用することをためらいます。

使えるだろうと思っていたものが
思っている以上に悪い状態になっていた。

時間の経過と共に色んな感情や負担も出てきました。

しかしこのことを前向きにとらえていたお施主様(S様)は
キッチンが使用不能になったことから
【20数年来の夢を叶える】
と対面キッチンにすることを目的に軌道修正を始めました。
そして水害により発生したものの片付けや処分も
【強制断捨離】と位置付けて、どんどん進められていました。

壁紙の柄決めをしているときに
選ばれた壁紙の品番が
エレガントクラシックで1117
なんとS様の誕生日を選ばれていました。

まさしくエレガントクラシックがピッタリと合う方でしたので
数字に込められたメッセージを受け取り
もう運命としか言いようがなく
この誕生日の日までに絶対に完成&引き渡しを行おうと思いました。

このエレガントクラシックの壁紙を貼られた部屋にはピアノがあります。
また新しく生まれ変わった部屋からどんな音楽が流れてくるのか楽しみです。

そしてS様待望の対面キッチン、お色もこだわりのグリーンをチョイス。
お引渡し前に使い方の説明を行いました。
ここから始まる家族の時間がどのようになっていくのか、
対面キッチンになり、同じ家でも見え方が変わります。
家族の様子を見ながら、また顔を見合わせながら会話できる、
そんな光景が目に浮かびます。

この度は予想だにしなかった豪雨災害により水害に合われたS様でしたが
力強く、また家族の団結力を持って、この災害を乗り越えられて
新しい生活に入る準備をされました。
まだまだ災害の心の傷は癒えていないのかもしれませんが
このリフォームを完成し、新しい生活をスタートすることで
他の災害に合われた方に勇気を与えてくださると思います。

この度は弊社にご依頼くださりありがとうございました。
S様の誕生日に完成の掃除や家具の移動、器具の説明などで
1日ご一緒させて頂き、とっても嬉しかったですし心に残る1日でした。
私の建築士人生の中で大きな1日になったと思います、ありがとうございました。

まだまだ沢山の方が水害の被害にあわれて
修理やリフォーム、建て替えや解体などを待っていると思います。

私どもに出来ることを少しずつですが
お手伝いすることで、復興へとエネルギーを注ぎたいと思います。
まだまだこれからです。今はその第一歩が踏み出せました。
岡山、広島は今日も元気です。

最初の画像は
S様のイメージにぴったりの海外のビーチの写真を拝借しました。
とっても素敵なお写真ですね。